第1話

時は国民党元年、陸振華は黒豹子として恐れられ、師団を率いて中国東北地方で活躍
中だった。そんなある日、道で偶然事故りそうになった文佩に恋してしまい、彼女を第8夫人として迎い
入れることにした。その1年後、振華は京劇の役者、王雪琴に恋をし、彼女を第9夫人として迎い入れる。
その時は黒豹子が老いた後を心配する文佩の母親がいるだけであった。時は1935年、満州事変の後、
陸振華の一家は上海に移り住んでいた。振華は数年前に死んだ文佩の娘心萍を思い出しては溜息をつく日々で
あった。その娘如萍はある日、新聞記者書桓と杜飛があるスクープの写真を持って逃げている場面に出くわして
しまう。二人が大事にしているフィルムを預かることになり、それを渡す時如萍は彼らが兄尓豪の親友である
ことを知る。如萍はこの時書桓に密かに恋をしてしまう。
1936年春、依萍は母親文佩と二人、貧乏な二人暮しを送っていた。生活費補助のため、父親陸振華を訪ねると
彼らは豪華な暮らしをしていた。異母姉妹の妹如萍は自分達の生活費一ヶ月分のアクセサリーを身につけていた。
生活費を要求した依萍に雪琴は20ドルを手渡そうとするが依萍はそれでは足りないと主張する。